だんだんと寒さが厳しくなってきました。
お子さんが生まれて、初めて冬を迎える方も多いかなと思います。
「RSウイルスに注意した方がいい」
と聞いたことがあるけど、
「2歳までにほぼ100%かかるって効くし、そんなに危険なウイルスなのかな?」
「大人が感染すると、風邪程度だよね?赤ちゃんだとなぜ危険なの?」
と思われる方もおられるかもしれません。
RSウイルスの症状の一般的な説明は、いろんなサイトで解説がされていますので、ここでは、
「なぜ、赤ちゃん(特に月齢の低い赤ちゃん)がRSウイルスにかかるとまずいのか」
「赤ちゃんに、RSウイルスの予防をしてあげるのがなぜ大事か」
について、徹底解説をしていきたいと思います!
RSウイルスの予防を赤ちゃんにするのがなぜ大事?ぜひ知っておいてほしい4のこと
RSウイルスの予防はなぜ大事なのか?
RSウイルスは、赤ちゃんにとって、このような怖さがあります。
1. RSウイルスは母乳の免疫、母体からの移行抗体が効かない!
まず、
「母乳の免疫や、生まれたときに母体からもらう免疫だけではRSウイルスの感染を十分に防ぐことできない。6ヶ月未満の乳児も感染・発症する」ことを覚えておいてください!
「RSウイルス感染症の疫学」より引用
日本では主に乳幼児の間で冬季に流行し、通常10月から12月にかけて流行が始まり、3月から5月頃まで続きます。母体からの移行抗体だけでは感染防御は不十分なため、6ヶ月未満の乳児も感染・発症します。
通常、赤ちゃんは母親からもらった免疫の力があり、一般的に生後6ヶ月までは病気にかかりにくいと言われています。
そのため、生後6ヶ月未満の赤ちゃんがおられる場合、
「母乳を飲んでいるから、安心」
と、誤解されている方もおられるのですが、間違いなので、気をつけてくださいね!
2.生後1歳未満は重症化しやすい。特に、生後6ヶ月未満など、月齢が低いほど、気管支炎や中耳炎を合併しやすく、重症化しやすい。
RSウイルスは感染力が強い一方、赤ちゃんには、ほぼ免疫がありません。
また、呼吸器への症状が強く出るのが特徴なのですが、赤ちゃんは呼吸器の発達も未熟なため、ウイルスに対してとても弱い状態なのです。
そのため、感染すると、あっという間に悪化することがあります。
気管支炎や肺炎、中耳炎を合併することがあったり、呼吸困難につながることがあります。
月齢の低い赤ちゃんの場合、朝は、咳をする程度だったのに、診察の待ち時間でみるみる間に悪化してしまい、呼吸困難の症状が出現し、即入院となる事例もあるほど、赤ちゃんにとっては怖い病気なんですね(>_<)
3.感染した一番初めが一番症状が重い。
免疫のない、一番初めの感染が一番重症化しやすく注意が必要です!
また、親側でも、一番はじめの感染のときは、知識がないために対応が後手後手になってしまい、対応が遅れる可能性もあります。
特に、一人目の赤ちゃんだと、育児のあらゆることが初めてのことばかりですから、感染症に対する知識がないことも多いと思います
RSウイルスは、一見風邪と似た症状ですので、「風邪だろう」という思い込みから症状悪化のサインを見逃す可能性があるかもしれません。
我が家も、長男がRSウイルスに初めて感染したとき、はじめ「風邪だろう」と判断してしまったがために、入院治療となってしまった痛い経験があります(;_;)
(参考記事)
RSウイルス体験談その1風邪だと思ったら咳がひどくなり入院を宣告される
4.RSウイルスは対処療法である。インフルエンザなどと違い、特効薬がない。
また、症状が良くなったり悪くなったり、治るまでに日数がかかったりします。
親としても、対処療法の知識がないと、「病院にかかってかえって悪くなったのでは?」と誤解から不安になる場合もあり得ます。
これら4つのことから言えることは?
2歳までに100%の子供が感染すると言っても、月齢が低い赤ちゃんほど、予防を徹底し、感染する月齢をできるだけ遅らせるよう努力することが大事です。
感染すると、特効薬はなく、基本的にはウイルスと赤ちゃんとの戦いになります(医療のサポートはもちろんありますが)。
何よりも、予防が大事です!
赤ちゃんに対しては、
赤ちゃんにウイルスを持ち込まない。
ということが大事になります。
次の記事では、赤ちゃんに対する予防策を書いていきますね!