感染症が流行しやすい冬場などは特にそうですが、赤ちゃんがいるお家ではアルコール消毒をする機会が増えますよね。
あちこちアルコール消毒していると、ついうっかり消毒液を置いたままにしてしまって、気がつけば赤ちゃんが舐めてしまった!どうしよう(゚Д゚)!!ってこともあり得ますので、
親目線で、そういうときの対処法を徹底的にまとめておきました。
どのくらい舐めたか分からない・・もしかしてたら飲んでしまってる(゚Д゚)!?という場合の対処の仕方も書いています!
赤ちゃんがアルコール消毒を舐めたけど大丈夫!?
赤ちゃんがアルコール消毒を舐めてしまった!!っていうときに、親目線で、どういう状況ならどう対処したらいい!?ってことをまとめておきました。
ちなみに私は医療従事者ですが、職業がああいう感じ(プロフ参照)なので(^_^;)、
分からない点は知り合いの看護士に裏付けをとりながら以下の記事を書いていますので、よければ参考にどうぞです。
赤ちゃんがアルコール消毒やエタノール消毒を舐めたら?
赤ちゃんがアルコール消毒液やエタノール消毒などを舐めた場合、舐めたり飲んだりした量や度合いによって、対処が変わってきます。ですので、
で、赤ちゃんがその家具や手などをペロッとなめてしまった場合
② 消毒用エタノール、消毒薬などをペロッと一度なめてしまった場合
③ どうもアルコール消毒液を舐めてしまったようだが、どのくらいの量を舐めたのか分からない、もしかして飲んでしまっているかもしれない、量が不明で心配な場合
この3パターンくらいに分けて、対処法を考えていきます!
赤ちゃんがアルコール消毒をしたあとに舐めた場合
で、赤ちゃんがその家具や手などをペロッとなめてしまった場合
この状態で、例えば、拭いてしばらくたったものを舐めているならまず大丈夫です。
アルコールは揮発(アルコール成分が蒸発すること)が早く、完全に揮発しますので、手やおもちゃについたアルコール成分はなくなっていることが多いです。
(ただ、消毒液でもアルコール以外の成分が入っているものなら、それが拭いた物に残留していることは考えられます。ですので、余談ですが、赤ちゃん関連のものにアルコール消毒したいなら、余計な成分が入っていない薬局などで売られているシンプルな「消毒用エタノール」がエタノールと水のみの成分ですのでおすすめです) (↓こんな感じとか)
【第3類医薬品】健栄製薬 消毒用エタノールIP スプレー 500ml
赤ちゃんが直接アルコールをペロッと舐めた場合
次に赤ちゃんが誤って、消毒用アルコールを舐めてしまった場合です。
消毒に使った後、フタが緩んでいたりで、うっかり赤ちゃんがさわって舐めてしまったり・・ということもあり得ますよね。
「ぺろりと舐めた程度」であれば、応急処置としてはお水を飲ませるか、母乳やミルクを飲ませるなど、水分をたくさん摂らせるようにしてください。
(血中アルコール濃度を低下させることが目的です)
以降は様子観察をしておきます。アルコール中毒症状が現れるのが、30分~2時間後くらいが一番多いそうですので、この時間帯は特に注意してください。
いつもと様子が違う・・というような心身の変化があれば、受診相談や受診をするようにしてくださいね。
(気になる症状や、受診相談のしかたとか、受診の仕方はこれから下に詳しく書いてあります)
赤ちゃんが誤飲したかもしれない!というときの対処は!?
そして、
についてです。
どうも舐めてしまったり飲んでしまったりしたようだが、親が現場を見ていなかった・・というときなども、どのくらいの量が口に入っているか分からないですし、怖いですよね。
赤ちゃんはアルコールの分解能力が未熟ですので、一口以上アルコールを飲んだ可能性がある場合は、専門機関に受診相談(病院に行った方がいいかどうかアドバイスをもらう)をしておいた方が安心です。
これ読んでくださっている方で、「イヤイヤ! どういう状況下なら問題なのか、受診が必要なのか、具体的に文章で書いておいてよ!!」ってツッコミたくなる方もおられるかもしれませんが(>_<)、
同じ量を誤飲したとしても
・消毒の薬品名とか、(成分に何が入っているかとか)
・アルコールの濃度とか、
・お子さんの年齢、月齢とか、
・症状の進み具合とか、
いろいろな要因で、受診すべきかどうかやそのタイミングが変わってきますので、
ウダウダ調べるより、サクッと専門家のアドバイスをいただいて、それに沿って対処した方がいいですよ!
赤ちゃんが誤飲したかもしれないときの対処:相談機関や連絡先は?
というわけで、専門性の高い順に受診相談すべきところとしては、
中毒110番
まずは、「中毒110番」という電話相談ダイヤルがあります。
ここは、危険なものを誤飲してしまった時にその対処法などを電話相談できるダイヤルです。
中毒110番は化学物質(たばこ、家庭用品など)、医薬品、動植物の毒などによって起こる急性中毒について、実際に事故が
発生している場合に限定し情報提供しております。(電話番号のお掛け間違いにご注意ください)
電話相談すると、だいたいは、誤飲の状況を詳しく聞かれることが多いです。
例えば・・・
飲んだ量 (舐めた程度か、一口か、それ以上ならどのくらいか)
飲んだときの状況や時間(どこで飲んだか、どれくらい経ったか)
子供の様子 (顔が紅潮していないか、ふらつきは?など)
などを聞かれます。ですので、こういったことをあらかじめメモにまとめておくと話がしやすいかもです。
(こういうときって親は、結構テンパっているので(^_^;)、いきなり聞かれるととっさに答えられないことも多いんですよ・・。今からお電話される方は、特に参考にしてみてくださいね!)
こども医療電話相談(小児救急医療電話相談)
次にこういうところもあります。
こども医療でんわ相談
誤飲だけではなく、こどもの症状全般が対象で、受診した方がいいかどうかのアドバイスを中心にしてもらえます。
こどもの症状の対処法や、受診すべきかどうか判断にまよったときに、医師や看護師に電話相談ができます。
#8000をプッシュすることで、地域の相談窓口に自動転送され、対処法や、受診すべき病院のアドバイスを受けられます。
もし、つながりにくい場合は、地域の一般回線から電話したほうがつながる場合があります。
↑こちらの記事の下の方に、各都道府県の一般回線の電話番号も載っています。
民間保険会社の健康ダイヤル・育児ダイヤル
そのほかに、私が実際によく利用している電話相談なんですが、
・子供の学資保険
などの民間保険に加入しておられる方限定になっちゃうのですが、
こういう保険についている「付帯サービス」として、
「健康相談ダイヤル」とか、
「子供の育児相談ダイヤル」といった名前の、
無料電話相談ダイヤルがある場合があります。
(名前は、保険会社によってさまざまですが)
24時間体制で看護士さんなど専門家が対応されていることが多いです。
私の場合、こういうところで受診相談していて、とても役立つことが多かったです。
保険に加入されている方のみが対象ですので、けっこう時間をとって詳しく聞いてくれる傾向があるかなと思います(これは、あくまで私の主観的な評価です(^_^;))。
あと、自分が加入している保険会社さんの付帯サービスですので、なじみがあって電話しやすい(^_^;)というのもあります。
ですので、もしあなたがこういう保険に加入されておられるなら、保険のパンフレットを確認してみて、電話相談ダイヤルが利用できないか探してみるといいですよ。
電話相談を利用するときに気に留めて欲しいこと
あとこれは、余談ですが・・・
この記事を検索して読んでくださっている方に対して私は心配していないのですが、念のために書いておきますね。
こうした電話相談は、「本当に必要なとき」に利用するようにしてくださいね。
興味本位のみとか、「ちょっと電話してみたい」程度の目的で電話をする人が多くなってしまうと、本当に困っている人につながりにくくなってしまいますので・・(/_;)
(もちろん、実際に赤ちゃんがアルコールを舐めてしまっていて、判断に困っている!という場合は、迷わずかけてくださいね)
赤ちゃんが誤飲しても自分を責めずに適切な対処を
そして、もうひとつです。
こういう相談機関を利用するときに、
「私がしっかり赤ちゃんをみていなかったばかりにこんな目に遭わせてしまって・・」とご自身を責めてしまったり、
「相談員さんに、赤ちゃんをしっかりみていない・・と怒られるんじゃないか・・」と心配される方もいらっしゃるようです。
が!
対応するスタッフは、親御さんを責めるためにお話を聞くのではなく、
「困っている赤ちゃんや親御さんが元気になるよう、適切な対処法をアドバイスするため」にお話を聞きますので、
そこは全く心配する必要はなく、ガンガン利用してくださいね!
赤ちゃんがアルコールを誤飲したときの症状は?注意が必要なのは!?
赤ちゃんのアルコール誤飲で一番怖いのは、急性アルコール中毒です。
急性アルコール中毒とは?
以下は、急性アルコール中毒の原因・症状(アサヒビール)から抜粋させていただいています。
肝臓でのアルコール代謝が追いつかなくなると、血液の中にアルコールが増えていきます。
その結果、アルコール血中濃度が急上昇し、「昏睡期」の状態に進んでしまいます。
これが急性アルコール中毒です。
昏睡期の状態では、意識が混濁し、呼吸麻痺や、吐いたものがノドにつまることで、死に至るケースもあります。
特に、お酒に弱い人は、少量のアルコールでも危険な状態になるので、注意が必要です。
急性アルコール中毒の症状は、以下のものがあります。
(同じく、上記アサヒビールさんからの抜粋です)
意識の混濁、昏睡、血圧の低下、呼吸の抑制、失禁
悪酔い
顔面や全身のはっきりとした紅潮・灼熱感、発汗
動悸、呼吸困難、胸痛、低血圧
頭痛、不穏、めまい、目のかすみ
嘔気・嘔吐、口渇
脱力、低血圧、起立性低血圧(急に座ったり立ち上がったりしたときに起こる失神)
など
このような症状が出てきたら、すぐに医療機関に相談、受診してください。
状況によっては、緊急を要しますので、先ほどお伝えした「こども医療相談電話事業」などに電話相談して、受診できる病院のアドバイスを仰ぐとか、(特に土日や夜間の場合など)
受診したい病院があるのでしたら、まずは、電話をかけて現在の症状や子供の様子を伝えてから、受診の仕方を聞くようにすれば、スムーズに受診できると思います。(場合によっては、『別の規模の大きい病院に緊急受診して!』みたいに具体的なアドバイスをもらえます)
こんな感じで、いきなり病院に駆け込むより、電話で受診の確認をしてからの方がスムーズに受診ができます。
あと、急性アルコール中毒についての一般的な知識や対処法についての情報はこちらが良かったです。読みやすくまとまっています。
急性アルコール中毒の怖さを知っていますか?イッキ飲みや無理強いは命にかかわることも!(政府広報オンライン)
赤ちゃんがアルコール消毒を舐めたら対処は?誤飲不明時や症状で要注意なのは?まとめ
赤ちゃんがアルコール消毒を舐めたり飲んだかも!?というときに親ができる対処法をまとめておきますね。
という手順になります。
親にしてみれば、すごく焦ってしまうかもしれませんが、とにかく深呼吸して落ち着いて対処するのがポイントです!