ワーキングメモリーのトレーニングとしては料理がおすすめです。
ただ、「料理」は普段まったくやったこともない人もいれば、主婦の方など、毎日作る機会があるから、ある程度のものは作れる!という人まで、様々なレベルがありますので、「初心者向けのトレーニング」と「中~上級者向けのトレーニング」とに分けて、プログラムを作ってみました。
興味がある方はぜひ試してみてください!
ワーキングメモリーを鍛える!無料でできるトレーニング~お料理初心者向け
まず、このプログラムは、
「お料理を全く作ったことがない人」「普段は、料理を人に作ってもらっている人」から、「一人暮らしだったりで作る機会があったり、家族が料理しているのを手伝う機会はあるけど、そんなに作っていない。複数の献立を作ることはほとんどない」くらいの人までが対象です。
初心者向けのお料理本をめくって、「肉じゃがってこうやって作るんだ!レシピ見ながらじゃないと分からない!!」って思うくらいの人を想定したプログラムです。
「肉じゃがくらいなら、本見なくてもだいたい作れるよ~」という方は、中~上級者向けのトレーニングへどうぞ。
[トレーニングの進め方]
①まずは、手持ちのお料理本を開きます。それで、パラパラめくって、「これなら、自分でもできそうかな~」というレシピを見つけます。
(全くの初めてで、どれができそうかさっぱり分からない人は、とりあえず、「材料が少ないもの」「作業工程が一番簡単なもの」を探してください。)
あるいは、ネットで、「料理 初心者」、「料理 初めて」で検索してもいいのですが、選ぶのに迷いますし、どちらかと言うと、うすっぺらい「基本の料理」みたいな題名の本から選ぶ方が選びやすくておすすめです。
最初は、「1品だけ」選んでください。
② 選んだレシピのページをしっかりと読みます。
例えば、「「スクランブルエッグ(炒り卵)」を作ろう!」と決めたとします。
「スクランブルエッグ」の手順だと、
卵に塩こしょうをふる
卵をかき混ぜる
フライパンに油かバターを入れる
フライパンを火にかける
フライパンに、卵を入れ、かき混ぜる
できあがり
だいたい、こういう工程になってると思います。
で、読んでみて、「うん、これなら自分でも作れそう」という感触が持てたなら、トレーニング導入はOKです。
もし、「卵の割り方が分からない!」とか、「「フライパンに、卵を入れ、かき混ぜる」って何で?どのくらい混ぜればいい!?どう混ぜればいい!??」というように、
レシピを見ただけでは作業工程がイメージできないというレベルの場合、もっと簡単なレシピを探すか、お料理の動画サイトを参照するようにします。
この段階は、トレーニングの「難易度設定」の段階です。
「レシピを見なくてもサクサク作れる」状態なら、トレーニングとしては簡単すぎます。
逆に、「レシピを読んでもちんぷんかんぷん。または、自分にとっては難しすぎて覚えるのは絶対ムリ!都度レシピを見ないと作れない!」という状態なら、難しすぎます。
読んでみて、「まだこのレシピ作ったことはあまりないけど、レシピを読んでみたらなんとなく作れそう」という感覚が持てるものを選んでください。
③ レシピの材料の分量&手順を覚える
「作れそう」と感じたレシピを選べたら、次は、レシピの手順と材料、その分量を覚えます。
全部は難しいようでしたら、まずは「手順(作り方)」のみ覚えてください。余裕があるなら、材料の分量(さとう大さじ1杯など)も覚えましょう。(ご自身に合うように難易度設定してください。)
料理になれていない場合、手順を読みながら、頭の中で「作っているイメージ動画」を再生しながら覚えると覚えやすいです。が、人それぞれ覚えやすいやり方でやってください。(視覚記憶が苦手な人もいらっしゃるでしょうし)
慣れてくると、逆に苦手な覚え方で覚えてみる(例えば、視覚イメージで覚えるのが苦手な人は、料理しているイメージを描きながら覚えるとか、言葉の記憶が苦手なら、作り方の手順を見て覚えるなど)というのもアリです。
④ 覚えたら、実際に作ってみます。
ここまでできたら、実際に作ってみましょう。
作っている途中は、本を見ないように思い出しながら作って下さい。でも、どうしても思い出せないときは、都度レシピを見直して作っていって大丈夫です。(そうじゃないと料理できませんからね(^_^;))
で、どの部分でどれくらい見直しをしていたかチェックしてみて下さい。
・作る順番はきちんと覚えられたか?
・作り方の内容はきちんと覚えられたか?
・作業はスムーズにできたか?
なかなか1回でスムーズにできることないと思います。
そういう場合は、同じレシピを後日、何度か練習してみてもOKです。
同じ①~④の手順でやってみて下さい。
繰り返し練習してみて、そのレシピを覚えられたなら・・
次は、「段取り」を意識してみて下さい。
・必要な材料、調味料を出す、キッチン道具を出す
・作っている過程で、後片付けしたり、洗い物ができないかをあらかじめ考えた上で、料理を作っていく
・洗いものが残っていれば、洗う
・キッチンを片付ける
これら、料理の基本的な「段取り」をまずイメージトレーニング、スムーズに作れそうな作業イメージが頭の中でできれば、次にそのイメージを再現するようにレシピを作ってみて下さい。
そしてそのレシピを「料理の基本的な段取り」も含めてマスターできれば、次に再び「作れそう」なレシピに挑戦します。
こうすれば、無限に自分自身でトレーニングができます(*^_^*)
この作業では、
・視覚イメージ記憶、言語性記憶のトレーニング
・あらかじめ計画を立ててから実行するトレーニング(脳の前頭葉のトレーニングにあたります)
・計画に沿って作業する作業スキルのトレーニング
・「注意」の観点でいえば、やるべきことに注意を払ったり、維持するトレーニング
・料理のスキルトレーニング
という、ワーキングメモリーも勿論ですが、広範な認知トレーニング、スキルトレーニングができます。
そして、料理のレシピも覚えられますし、家事のお手伝いもでき、奥さんにも喜ばれるかもしれません(笑´∀`)
普段料理は作ってるよ!という主婦などの方向けの「料理を使ったワーキングメモリートレーニング」はこちらになります。(現在記事作成中)